2026.07.01若女将のぽそぽそ話し…
自然について

ここ最近、台風が次々と日本列島を襲い、大きな被害をもたらしておりますが、
皆さまのお住まいの地域は、ご無事でしょうか。
「あのお客様の街は大丈夫かしら」
「あの方はご安全に過ご
と、 お顔が浮かぶ方々のことが、気になって仕方がございません。
実は、私どもの宿の周りでも、
長年親しんできた景色が、少しずつ姿を変えております。
いつも奈良公園の散策がてら眺めていた、馴染み深い木々が、
春に美しい花を咲かせてくれた大好きな桜の木も、
目の前で倒れてしまった姿を見たときは、
自然の持つ凄まじい力の前にただただ恐れおののく
けれど、激しい雨の音を聞きながらじっとその景色を見つめておりますと、
ふと、別の想いが胸に去来したのです。
私が今、こうして目にしている悲しい景色も、 この大和の地が、
ほんの一瞬の出来事に過ぎないのだろうと。
大昔から、木が倒れ、地が流れ、川が氾濫する……
その気の遠くなるような破壊と再生の繰り返しがあってこそ、
私たちが今、美しいと愛でている奈良の地形や、
そうは言っても、やはり自然というものは恐ろしいもの。
古来より、この国の人々が、大地や山、何より自然そのものを【
畏れ敬ってきた理由が、今なら深く、痛いほどによく分かります。
当館は東大寺や春日大社の深い森にほど近い場所にございます。
こうした天災の後は、
雨風が去ったあとの、洗われたような古都の静寂は、
どこか厳かで、特別な美しさを湛えているようにも感じられます。
それにしても、
本当に残念で残念で、寂しくて仕方ありません。
実は、幼い時に登って遊んだ(いま同じことをしたら、
世界遺産でもある【春日山原始林】
数年前の台風で倒れてしまい、切られてしまいました……。
私にとっては、この地で鹿と共に過ごし、
うな存在です。 だからこそ、彼らが居なくなっ
どうか皆さま、何よりもご自身の安全を第一に、
それでは、皆さま。 どうぞお足元に気をつけて。 また当館にてお会いいたしましょう。
