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2026.08.10若女将のぽそぽそ話し…

奈良の夜

奈良の夜

厳しい暑さが続いておりますが、 皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

 

この度の熊本地震により被害に遭われた皆さま、 そしてご家族や大切な方を想い、不安な日々をお過ごしの皆さまに、心よりお見舞いを申し上げます。 どうか一日も早く穏やかな日常が戻り、復興が進みますことを、深く深く願っております。

 

今、ここ大和の国では、夏の風物詩であります【なら燈花会(とうかえ)】が執り行われております。世界遺産である東大寺や興福寺、春日大社を抱く奈良公園一帯が、人々の幸せと祈りを込めて二万本以上の可憐な蝋燭(ろうそく)の灯りに包まれる、幻想的な行事でございます。ゆらゆらと優しく揺れる灯りをひとつひとつ見つめておりますと、 この一灯一灯が、人の心に灯る【祈り】そのものであるように思えてまいります。

遠く離れた奈良の地からの小さな力ではございますが、 今夜の澄んだ夜空を見上げながら、 熊本の皆さまの平和とご安全を、静かに、強く、お祈り申し上げている次第でございます。

 

古くから大仏さまや春日の森に見守られてきたこの地で暮らしておりますと、 「誰かの平和や幸せを静かに願うこと」が、私にとっても、私どもの宿にとっても、 皆さまをお迎えするうえでの大切な【こころ】の根っこにあるのだと、改めて気づかされます。奈良へ足をお運びくださる皆さまにとっても、 この燈花会の灯りが、明日へのささやかな【光】となりますように。

私どもの宿におきましても、お越しくださるお一人おひとりとの一期一会の出逢いを大切に、 心を込めて静かにお迎えしてまいります。

 

どうか皆さま、お身体にはくれぐれもお気をつけてお過ごしくださいませ。

それでは、また当館にてお会いいたしましょう。